1人と1匹のいきぬき

背伸びして棚に上げています。二日酔いが常。

お酒が飲みたい

 

 

 

最近、飲むのがすこぶる好きだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ビール2本と日本酒をいくばくか。

もうほとんど毎日飲んでいる。

飲まないと寝られなくなってきたのは、レベルアップか何かの兆しなのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、飲む人は限られている。

 

 

 

 

友達が本当に少ない。

 

 

 

 

「私友達少ないんですよね」と、

「私、根暗なんで」

 

 

 

この2つを口にする前髪くるん女のことは信用しないことに決めているのだが

 

 

 

 

 

 

 

その前置きの上でも、

 

飲める友達が本当に少ない。

 

 

 

こればっかりは真顔である。笑えないのである。全然アヒル口である。

 

 

 

 

活動エリアと時間の問題もあるが、

飲みに誘えるひとが本当にいない。

 

 

 

 

 

 

 

これはどうしたものか。

 

 

 

 

根暗ではない。騒いでいたい。ただ、騒ぐと言っても

声のトーンは変わらない。ボソボソと喋って見え透いたオチで

安心した笑いをやっていたいのだ。

 

 

 

お金もかからない。

よく冷えたトマトと味噌チーズと日本酒があれば、ご機嫌になれる。

悪酔いはしない。1時2時まで飲んでも次の日は6時半には目が覚める。

 

 

 

話題には事欠かない。多分前に会ったときから何かしらの変化があるので

それなりの近況報告ができる。

 

 

 

そもそもぼくはデザイナーである。

「デザインとは、大前提問題の解決策である」

「デザイナーは代表作なんていらない、できた時点で、それはアーティストである」

 

それをモットーに日々仕事をしているので

聞くことはそれなりに得意である。会話の比率はあなたが8、ぼくが2で良いのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし気付けば今日もひとりで晩酌である。

 

 

 

 

 

 

困った問題だ。由々しき事態だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜2時に日本酒の瓶を持ちながら道路でスケボに乗っていたら、

「スケボはダメだよ~」とお巡りさんに止められてしまった。

 

 

近づいてきたお巡りさんの驚いた顔。

 

 

それもそうだ。

お巡りさんからしたら、スケボを注意しようとしたら

日本酒抱えた酔っ払いである。

 

 

何を血迷ったのか知らないが、

とにかく、スケボはダメだよ、と言って去ってしまった。

飲酒運転はお咎めなしである。

 

 

何がとにかくなのだ。

 

 

急に対処すべきことが2つ出てくると、

ひとは一方に盲目になるらしい。

 

そんなことを思いながら家まで滑っていたら派手にこけた。

散々である。

 

 

 

 

書いていて悲しくなってきた。

 

 

酒好きにとってはひとりで飲むのも良いが、

さすがにたまには小噺を肴に酔いたいものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、誘ってくれない、というのはあまりにも傲慢である。

 

 

じぶんから誘うか、誘われるような人間になるか、どちらかなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

ということで、誘うことにした。

 

じぶんを高めるというのは、きっと、体力がいることなのだ。

逃げである。

 

 

 

ここで気づいた。

 

誘っても、飲みたくなる人間でなければ、来てくれないのだ。

 

 

 

早くも前言撤回である。

 

 

誘われるような人間になるのか、もしくは

 

誘った相手が来てくれるような人間にならなくてはならないのだ。

 

 

 

 

八方塞がりである。

 

ただ誰かを飲みに誘うためだけに、ぼくはじぶん磨きをせねばならぬのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、ひとまずロンハーマンに行くことにした。

 

あそこに行けば、じぶんが磨かれる気がするのだ。

 

 

 

他にも、じぶん磨きになりそうなことがあれば、教えていただきたい。

 

 

 

 

いや、この際、それを話すために飲めば良いのではないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

グダグダこんなことを考えていたら、甲子園が2試合終わっているではないか。

 

 

この子たちが青春を、夢をかけて必死で戦っている間に

ぼくがした決断は、ロンハーマンに行くことだけなのである。

 

 

 

 

 

 

お酒が誰かと飲みたいだけだったのに

結果愛する甲子園に、じぶんの情けなさを再認識させられることになった。

 

誰よりも甲子園のことを想っていると思うのだが。

 

 

 

 

「誰より好きなのに」が聞こえてきた。

 

優しくされると切なくなるのである。

冷たくされると泣きたくなるのである。

 

追いかけられると逃げたくなるのである。

背を向けられると不安になるのである。

 

 

何を言っているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

酔い冷ましにちょっとスケボをやってくる。

 

 

 

 

全部、夏のせいなんだと言い聞かせることにした。