1人と1匹のいきぬき

背伸びして棚に上げています。二日酔いが常。

2019-01-01から1年間の記事一覧

うつろい

何かおかしい。 肛門に違和感がある。 不思議なもので、これまでにない箇所の、これまでにない感覚にも、人間は明確な確信を持ってそれを感じられるのである。人体の神秘に改めて感心する。 偶然、月いちでメンテナンスをしている皮膚科クリニックと同じビル…

夏は嫌いだ、

うだるような暑さの中、何となく誰もが開放的になる、楽しく乾いた季節。 染まる頬を沈みゆく夕焼けのせいにできる、甘酸っぱい恋の季節。 甲子園、球児の汗、涙の結晶、自分の青春の全てが詰まった、大切な季節。 Tシャツと短パンさえ履いていればそれなり…

ツギハギ

あんたはさ、カッコつけちゃったんだよ、カッコつけてだれも頼らずに頑張っちゃったのよ、良い旦那をやり切ろうとしちゃったのよ、もっとジタバタしなさい、それで良いの 母の言葉に不覚にも泣いた。 世の中は良い人で溢れている。頑張れ、という人も、頑張…

手を伸ばせば届きそうな空だった

おはよう~ 気怠そうな声が背中の向こうから聞こえて目が覚めた。 あのひとが来たってことはもうそんな時間か。 まだ太陽の光を受け止めきれずにいる目を無理やり開いて顔を向ける。 あ、おはようございます、今日も早いっすね おはよう~ 何、今日も朝まで…

私以外、私じゃないの

新年。 嬉しいことにバタバタと仕事をさせて頂いていて 徹夜明け朝6時半、スタバにて今この文章を書いている。 ゆったりとした時間が流れる。 テーブルを2つ空けて隣りで、おそらくこの時間の常連の白人のおじいさんが本を読んでいる。 時折マグカップに手を…