小説
飲みの場で人から聞いたことが心に残っていることが多い。というか、ほとんどがそれだ。 どんだけ飲み歩いているのか、という話がまずあるが、ともかくだ。「情熱を傾けるものは、好きなものの方が良いよね」とある先輩に、そう言われたとき、何か心にすっと…
「がんばれ」ということばが、キライ、だった。 そのことばは、 すでにけっこうがんばっているときにしか 掛けられた経験が無かったからだ。 ひねくれた性格に嫌気が差すが わかっていることをいちいち指摘されると どうしても沸点が下がりがちになる。 いや…
基本的に、あまり後悔をしないたちだ。 故に、数少ない後悔のことは ありありと、ものすごく鮮明に覚えている。 そんな中でも特に、 絶対戻りたくないときがある。 いわゆる大企業を辞め、俺は音楽で食っていくんだと いう、絶賛「若気の至り期間」があった…